お金を使うのも自分の慣れ親しんだゾーンがあると思います。節約することは大切なことですが、節約ばかりに意識がいくと、お金を使うのが苦手になってしまうということもあるかもしれません。お金を使うべき局面で何となく使えなくなってしまう。攻めるべき局面で、守りに入ってしまい、結局は効果を半減させてしまうようなことはないでしょうか。
そういうことを避けるためには、時には、普段とは違う使い方をしてみることもアリかなと思います。といっても、収入には限りがあるでしょうから、例えば、月に3回外食に行っているなら、それを1回にして3回分のお金を投入してみる。普段のランチを節約して、その分いつも使っているもののグレードを上げてみる。そんな風にして自分のお金を使うゾーンの触れ幅を大きくしてみると、お金に対する感覚が違ってくるかもしれません。ゾーンの触れ幅の大きさが、その人のスケール感を生むような気がします。
自分でお金の使い方をコントロールする
お金の使い方を変えてみることによって、色々な体験ができますし、それによってお金に対して柔軟な考え方を持つことができるようになると思います。ある月は、できるだけお金を使わないで生活してみると収入が減っても大丈夫ということが分かるかもしれません。それによって、収入の額に対する執着も変わってくるでしょう。ある月は、少し贅沢に暮らしてみると、お金があることで得られる豊かさを実感できるかもしれません。
自分でお金の使い方をコントロールしてみると、逆にお金に振り回されず、どういう状況でも、自分でエンジョイできる環境を作ることに繋がっていくと思います。自分でお金の使い方を変えてみるというのは、いわば1つの訓練といえるかもしれません。
これからの時代は、給与が上かっていくとも限りませんので、収入に変動があっでも楽しく暮らせる技術も大事ですね。お金のある時はある時なりに、ない時はない時なりに楽しく暮らせればいいのではないでしょうか。それには金銭価値だけに縛られないことでしょう。金銭的な欲望や執着からフリーになるということかもしれません。
ここぞという時にはお金を使う
何かを成し遂げた人の自伝を読むと、ここぞという時にはお金を使っています。お金に余裕があるとか、ないとかということで、自分の信念を曲げていない。例えば、美しい日本庭園で知られる足立美術館。その創設者、足立全康氏は理想の景色を創るために山1つ買ってしまっています。
日常の金銭的価値観を超えたところで判断ができるということは、1つのスケールの大きさですね。目先のことに捕らわれがちな昨今の風潮ですが、是非そういう部分を先人に学びたいものです。もちろん、健全な金銭感覚は大事だと思いますが、40代なら、それだけではないスケール感を漂わせてみるのもよいのではないでしょうか。